THA/中村勇吾のインタラクティブデザインのギャラリートークが予約できたのでいってきた。
スピーカーはtha中村さん、tha阿部さん、セミトラ田中さん、セミトラ菅井さん。
・中村さん・阿部さんはbA時代からの10年来のつきあい
・中村さんとセミトラのお二人は仕事相手かつ飲み仲間
tha
SEMITRANSPARENT DESIGN™
随分とぶっちゃけた感じのトークで、思ったよりもずっと面白かった。
学生ばりにレポート書いてみるよ。
展示がこぢんまりしている?
セミトラ田中さんより、展示内容が地味すぎる、もっとインタラクティブで面白い大仕掛けもできたのでは?と質問があった。
たしかに、webコンテンツをただディスプレイしただけ、という印象はある。
thaのお二人によると、
・センサーものやら巨大なものやら、アイディアはあった。
・でもキツそうだった&そういう方向でもないよな、ということで没にした。(デバイスつくってすらいたのに・・)
・結局シンプルなものに落ち着いた。とはいえ、全ての画面をシンクロさせたりとか細かい演出は工夫している
とのこと。
まあ、お客はそもそも活動紹介を見に来ているので、巨大インスタレーションが来てもポカンとしてしまうかも。
地下の展示は実験作品とか複数画面のシンクロとかもあって面白かったけど、1階の展示はただwebを展示しているだけという印象が強く、見る人によっては退屈かもしれないなあとは思った。
5秒消費問題
セミトラさんの悩みのひとつに、「すごい労力をかけてすごい大仕掛けのものを作っても、仕組みを理解したらそれで終わりになってしまい、ものの5秒で飽きられてしまう」というものがあるとのこと。First Wow、Later Wowだけでは足りないということ?
sonyのビルのやつとかakariumのようなものは、見た目こそ派手だけど維持も開発もものすごい大変で、その割には継続して見てもらえるようなものになりにくいらしい。(たしかに、そうかも・・)
thaのお二人によると、amanaの伝わるコンテンツを制作した際、この問題を解決しようとしたらしい。
仕組みを理解しても終わらないよう、あえて始めと終わりを構造的に作らない、時計進行のコンテンツを作ることで、「一度見て終わり」とならなくなる。
thaではその後も時計進行のコンテンツをいくつも作っているが、このamanaのコンテンツがそれ以降のフォーマットとなったため、お二人的に大変お気に入りとのこと。
無限問題
5秒消費問題が解決した場合、次に出てくるのが無限問題。一定のパターンでずっと繰り返すコンテンツの場合、パターンがわかってしまうと「一部を見ただけで全体がわかった気になってしまう」場合があるため、それはそれで注意が必要とのこと。
UNIQLOCKはくやしかったらしい
tha中村さんは、UNIQLOCKを出された時(作ったのはProjectorの田中さん)とても悔しく、「こういうのを作るべきだよなあ」と思ったとのこと。
つまり、時計進行コンテンツを色々作って中村さん自身がフォーマットを作ったのだけど、それを使ってProjector田中さんがより優れたコンテンツを出してきたことがとても悔しかったというのだ。UNIQLOCKは、映像、ダンス、撮影、音楽、web、時計進行と色々な要素が絡んでいて、それぞれをまとめられる能力がないと作れない。しかし、中村さんは悔しいと思いながらも「俺はまとめる側にはいけないなあ」と思っているらしい。
髭男爵が自分でレッドカーペットを作るようなFFFFOUND!
FFFFOUND!はうまくいっているコンテンツなのだけど、消費するためのものと消費されるもの、両方を作っているような不思議な構図になっている。「髭男爵が自分でレッドカーペットを作るようなもの」と例えていた。締め切り前にみるとすごく凹むらしい。
ただ、それを見て「いいものがたくさんあるから自分はいいや」と思うか、「そんなの関係ねぇ」と思うかが作り手としての分かれ目。
作り手を消すか、作り手を出すか
FFFFOUND!には、基本的にデザイン的な画像ばかりがアップされていい感じの雰囲気になっている。しかし、これは特にtha側でフィルターをかけるようなことはしておらず、ユーザーが自分でそういった画像を選んであげた結果そうなっている。
thaのプロダクトは、基本的に「thaが作った」ということがわかりやすく見えるように作られるが、FF~についてはユーザの投稿によって成り立つサイトということもあり、なるべく「tha」だということは消すように作った。
これは阿部さんによってデザインされたもので、中村さんは横から「もっと主張するように作った方がいいんじゃない?」とちょこちょこ言っていたが、阿部さんはこれを却下し、主張しないデザインにしたとのこと。
webコンテンツ、とくにユーザが作り出すようなものは、ユーザにとって作り手は関係ないというか、作り手はなるべく見えない方が好まれやすい。中村さんのもとに、企業が「コミュニティサイト作りたい」みたいな相談をもちかけてくるが、「ユーザが作るべきコミュニティサイトに企業がからんだ時点でダメだろ」と強く否定している。でも、実際自分が何か作るときには、なんとかして自分を主張しようとしてしまうため、企業の気持ちもわからないこともない。
セミトラ田中さんは、むしろ「自分を出す」コンテンツを作っていきたいのか、コミュニティサイトとかはあまりやっていないらしい。
どうも書ききれないので、続きはまた明日。